新刊を語る
DIGIコレ3お疲れさまでした。
スペースに来てくださった方、新刊を手に取って下さった方、
どうもありがとうございました。
このたびの新刊「君となら愛という名も残酷」は
ごくわずかな方にはわかっていただけてなによりなのですが
THE YELLOW MONKEYの曲からタイトルをとっています。
ペーパーには書きましたが、今回のイメソンは全曲イエモンなので
とりあえず聴いてくださいってかんじです・・・。
離れるな、NAI、球根、遥かな世界はペーパーにも書いたのですが
HOTEL宇宙船、楽園、天国旅行あたりもよかったら。
というかイエモンを聴きすぎて影響を受けまくっているので
あとで読み返したらここってこの歌詞っぽい・・・?てなことが多々ありました。
生ぬるい目で見てやってください。
表紙はモダンクラフト、遊び紙にキュリアスメタルレッドラッカー、タイトル赤箔という
なんともかっこいい装丁になりました。
もうね、実物みて震えましたよ。
超かっこいいです。印刷所さんに感謝です。
本文ラストの「君となら愛という名も残酷/真実」のところも
きれいに印刷してくれて、ありがたい・・・。
紙オタクで気持ち悪いなって自分でも思いますけどね、
表紙にも遊び紙にもこだわりたいし
使った紙は記しておきたいし特殊紙大好きなんですよ。
なので他人様の御本でも、ああこの方表紙これだな、遊び紙これだなって
だいたい特定してます。うわあ気持ち悪い。
皆さんもメモ代わりにどこかにのせていただけるとありがたいです。
今回は「心中」という重め暗めなテーマでしたが
皆さま大丈夫でしたか?
デジモンのノマカプで心中とか正気か?と思いながら書いてましたが
書きたかったんだからしょうがないよねえー!
心中とか、キャラが死ぬ話とかは、結構好きなんですけど
そもそも私はシェイクスピアが好きなんですよ。
シェイクスピアっていったら悲劇ですよ。死ぬんですよ。
そりゃもう登場人物ばんばん死んでいくんですよ。
大学時代はシェイクスピア専攻だったのでね、
そんな本研究してたらそら耐性もつきますよ。
とはいえ小心者なんで当日は刺されないかわりとびくびくしてました。
太ヒカの民たちは寛大ですね!
フェチズム大爆発百鬼夜行魑魅魍魎な新刊ですが、
実はこの構想は八神ワンドロお題「お月見」のときに考えていたもので
露天風呂付温泉旅館にふたりでひみつの旅行に行って、
籐の椅子に座る太一さんとその足元に侍るヒカリちゃん、
湯気でぼんやりする満月に目を奪われて
「誰にも言わないはずだったのに、お月様が見てるね」
っていう話だったんんですけど
どう考えても全年齢じゃねえなと思って没にしました。
ちゃんとR18として日の目をみれて嬉しい限りです。
死に場所に選んだのは、ほんのちょろっとだけ本編に書きましたが出雲です。
サンライズ出雲という寝台特急が東京を22時に発ちます。
ふたりはそれに乗って出雲まで来ました。
お昼くらいに出雲について、在来線で玉造温泉まで。
一応、実際にある旅館です。
あまり具体的にいうとよくないかなと思って多少描写はあれしましたけど。
予約取れなくてロケハン行けなかったんですけど、すっごい素敵な旅館です。
部屋付露天風呂は一部屋しかないので、連泊ってきびしいのかなとおもいつつ、
太ヒカちゃんは2泊3日くらいしてます。
そして旅館を出て、出雲大社へ。
言わずと知れた縁結びの神様ですね。
良縁を結び、悪縁を切ると言われていますから、
ヒカリちゃんはおにいちゃんとずっと一緒にいられるように願ったのですね。
これが良縁であるようにと。
そして願いは無事聞き届けられたようです。
そしてバスで日御碕へ。
日御碕神社は日沈宮といいまして、
伊勢神宮の昼を守る神社と対になり、夜を守る神社なのです。
いやはや厳かな朱色が鮮やかな神社です。
遊歩道を歩いていくと日御碕灯台が見えます。
白い大きな灯台が海に映え、とてもきれいなところです。
さらに遊歩道を進み、海のそばまで出れるのですが
太ヒカちゃんたちは遊歩道の途切れた先の岸壁のあたりまで行ってます。
だれにも見つからないところを探したんでしょうね。
私も探しましたグーグルマップで。
海面まで1mもないような岩場で、太一さんはヒカリちゃんのからだを気遣ったことでしょう。
ここで飲んでいるシャンパン「天使のアスティ」は
おんなのこに人気のシャンパンで、甘くてフルーティで飲みやすいです。
本当にラベルには天使の絵が描いてあるんですよ。
余談ですが結婚式のシャンパンの乾杯は
グラスをあわせた音が魔除けになると言われているからだそうです。
この音をさせるかさせないかで小一時間悩みました。
結局、彼らは死に向かっていくのだから、
愛を誓うのは死神だろうし魔除けの必要はないだろうとなりました。
シャンパンは泡を星にみたてて「星を飲む」と表現することがあるそうです。
素敵ですね。
最後、ロミオとジュリエットごっこをするふたりがね、書いてて切なかったです。
ロミオとジュリエットは、(親の)名前のせいで結ばれないふたりという話なので
すぐ太ヒカに変換して楽しんでます。
名前を捨てて、ただ恋人と呼んで。
ってかんじのセリフがあるんですけど、太ヒカだなって。
今回の心中はだいたいそういうイメージです。
新刊にはポストカードがついていたのですが
「新刊読み終わってから封を開けてください」と強めに言ってたので
なんじゃそらと思った方も多かったと思います。
超絶ネタバレになるのでペーパーにも書けなかったのでここに記しますが
ヒカリちゃん文字:ダーツフォント
太一さん文字:Holiday
ポストカード:彩現 マーメイド
写真:日御碕(PhotoACより)
です。
せっかく本というかたちで同人誌にするのなら
インターネットではできないことをしたいなあと思って
こういうかたちで頒布してみました。
読者が登場人物のひとりになるというか
封筒を開けるというひと手間によって
登場人物の行動を追体験するというような仕掛けがしたかったんです。
何人かの方に感想いただきましたが
効果を発揮しているようで
ちょっと特殊だけれどやってよかったと思います。
とまあこんなかんじでくっそ長い自己満足語りでしたが
お付き合いありがとうございました。
次回DIGIコレ4もなにかしら出します。
太ヒカはぎりぎり全年齢かな。
挿入しなければR18じゃないよね?
エモポエミイえっちな挿入を伴わないセックスおじさんがんばる。